2014年7月10日木曜日

All You Need Is Killを読んで

最近話題のAll You Need Is Killの漫画版と文庫版を読んだので、感想をつらつらと

元々この作品の原作は2004年発売のライトノベルで、
その時の評判は買った人からの評価は高かったですが、あまり売れなかったらしいです
これがどういうルートを通ったのかハリウッドで
M:Iシリーズのトムクルーズ主演で実写映画化し、
日本ではそれに合わせて
DEATH NOTEバクマン。の作画を担当していた小畑健が作画をして漫画化されています
自分はまずコンビニでコミックスを見つけてから、原作小説を読みました

以下、若干のネタバレを含みます

ジャンルはループ物のSFです
地球は「ギタイ」という生物(?)に侵攻され、地球側は「統合防疫軍」を形成し、
「機動ジャケット」呼ばれるバトルスーツ的なものを駆使して対抗、
主人公キリヤ・ケイジはジャパンの1新兵です

主人公は死ぬと出撃前へ戻るループにはまり、脱出(=戦闘の勝利)をめざしあがく中、
人類で唯一ギタイに勝利している「US特殊部隊」のエース、「戦場の雌犬」リタ・ヴラタスキに出会います
実は彼女もループにはまっていて、それを抜け出した人でした

とまあこんな感じで同じ境遇の男女が出会い、協力して目標を達成するラノベですが、
読んでいて印象深かったのはまずストーリーの下地がしっかりしている
特に小説版で感じたことですが、設定に説得力があるなぁと
今まで読んできたラノベのジャンルのせいでしょうが、
結構ハードな世界で、シリアスに展開しています
特に戦闘の描写からは機動ジャケットの駆動音や、飛び交う弾丸の風切り音が聞こえてくるようです
「ライト」ノベルとは簡単にくくれない感じの作品でした

ここからはコミックスと小説の比較ですが、やはり小説の方が細かいですね
しかし裏を返せばコミックスは要点をまとめているので、スッキリ読めます
また、絵が小畑先生なのでとにかく線が綺麗!
10年前(!?)のDEATH NOTEからかなり高いレベルの絵ですね
特に小畑先生は表情がかなりうまいと思いますが
今作でもいろいろな表情を見せてくれています
反対に原作小説の方はあまり可愛くは無いですね…
むしろ無骨な雰囲気があります これはこれで雰囲気に合っていますが

この作品の見どころは主人公の変化だと思いますが、
その点については漫画も省略されているとはいえ良く描けています
しかし、それ以外の部分、細かな設定や心理描写なんかはやはり小説版の方が満足度が高いですね
多くのラノベと違って挿絵が無く、あるのはカラー絵が二枚と、全四章の扉絵が四枚だけです
漫画版を先に読んでいたので、各キャラが頭に浮かぶので楽しめましたが…

オススメは先に漫画を読むことですね
漫画内の絵で細かく人物が動いてくれるので、とても楽しめました
また、ループ物や、謎がある作品は理解するのに少し時間がかかるので、
理解しやすくする意味でも漫画を先に読んだ方がいいと思います

既に映画は公開していますがまだ見に行っていません
トム・クルーズ主演だと、新兵でなく、最初からベテランの雰囲気がありますが
内容がSFで異生物とのバトルスーツを使った戦闘なので
原作のハードな雰囲気と迫力が再現できているか楽しみです

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